認知行動療法の問い14:「やってもムダ」思考への認知行動療法 | 株式会社CBTメンタルサポート

質問
どうせ何をやってもムダだと考えてしまい、継続して何かをすることができないといった困りごとにも認知行動療法は有効でしょうか。もしよければ具体的な方法を教えてください。

回答
 まさに今、私はそのような思考に陥りつつあります。「ブログを定期更新したところで誰にも読まれないし何の意味もないのではないか。そうであれば記事を書く必要はない」という思考に押しつぶされそうになっているのです。すぐに成果がでないことは継続すればするほど怖くなってきます。成果が出るか出ないか分からないものに時間やお金をかけているので、それで成果がでないことを考えるとゾッとしてしまうのです。そもそも宝が埋まっているかどうか分からない島でひたすら宝を求めて穴掘りをするような感覚でしょうか。このような状況において「やってもムダじゃね」思考が浮かぶことはある意味で自然なことであり場合によっては適応的ですらあります。つまり「やってもムダ」という思考そのものは問題ではないのです。この思考が問題になるとしたら、日常生活のさまざまな場面において出現し、冷静に考えればムダでないことについてもそのように捉えることで行動を抑制し生活に支障がでてしまう場合です。その場合ですと、「やってもムダ」思考がどのような状況において出現しどのような行動をとることで生活に支障を及ぼしているかを明らかにしていきます。そのうえで、予想と実際の結果を比較する行動実験などを通して思考を検討していきます。その繰り返しにより「やってもムダ」思考に振り回されないようにしていくのです。

さて、ここで問題なのは私のブログ更新行動はどちらなのでしょうか。やっても実際にムダなことなのかいつの日か何らかの意味を見出すことができるのか。私が挫折せず続けるためのモチベーションにしていることは、本ブログが「問い100」まで更新できた際にはそれを書籍もしくはテキスト化することです。このようにある程度予想がつく希望があれば人は頑張ることができます。逆に人から評価など自分ではどうしようもないことを目標にしてしまうと継続は困難になります。

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