認知行動療法の問い13:認知がでてこない場合の対応 | 株式会社CBTメンタルサポート

質問
認知行動療法を実施する際に認知をお聞きしてもでてこない時の対応について知りたいです。

回答
 認知行動療法を実践する中で認知を言語化することが難しい場合はあります。今回はその要因と対処法についてまとめていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

1.認知とは何かうまく説明できていないままに進めている

対処
認知というのは普段聞きなれない言葉になります。なので、事前説明なく認知についてたずねても何のことか分からず応えることが難しい場合があります。この場合、事前に認知とは何かを例を用いて説明することで答えることができるようになる場合があります。

2.年齢によってはうまく言語化できない

対処
個人差はありますが年齢によっては、認知をうまく言語化できない場合があります。その場合には、複数の選択肢やイラストを提示し選択してもらうことがあります。また絵や色などを用いて表現してもらうこともあります。どうしても難しい場合には認知以外の情報からアプローチすることも可能です。

3.症状の影響

対処
うつ症状などにより思考制止の状態に陥っており認知を答えることができない場合もあります。そのような時には無理に聞き出すことはせず認知行動療法以外のアプローチも視野に入れながら関わっていきます。

4.認知を答えることへの苦痛

対処
認知を言語化することは何らかの感情を引き出し苦痛に感じてしまう場合があります。その場合には、心理教育によって事前に説明した上で行うことや抵抗自体を困りごととして扱うことで対応をしていきます。

まとめ
上記のように認知が扱えないと一言でいってもさまざまな要因が考えられます。まずはその方にとって認知の言語化がなぜ難しいのか検討してみましょう。そして認知を扱うこと以外の方法についても検討していきましょう。

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