2022年10月06日
- 認知行動療法
認知行動療法の問い3:医療機関との連携
質問
診療報酬を算定しないのであればドクターが居なくても実施可能と言う解釈でいいのでしょうか。
回答
認知行動療法自体はさまざまな領域で活用されており、医療機関に通われていない方が利用される場合もあります。ですので、医師と一緒の機関で勤務していない場合での実施も可能になります。臨床現場ではワークブックを用いての読書療法としての認知行動療法も活用されています。ただし、相談内容によっては認知行動療法単体で行うことにリスクがある場合があります。例えば、医療機関は受診していないけれどパニック症に似た症状にお困りの人が認知行動療法を希望されたとします。この場合、認知行動療法を希望されたためすぐに認知行動療法を開始することにはリスクが伴います。それはパニック症に似た症状だからといって本当にそれが原因だとは限らないからです。何らかの身体疾患の可能性もあります。そのことを考慮せず認知行動療法を実施したがゆえに症状が悪化、発見が遅れてしまうなどのリスクが発生する場合があります。このようなことを避けるためには医学的知識を身につけるとともに、さまざまな可能性を検討し必要があれば医療機関と連携を行いながら対応することも大切になってきます。
一覧に戻る